VOICES
ACEサマー・インテンシブプログラム2024
グローバル教育センター特任准教授 劉 雯
ACE サマーインテンシブプログラム2024は、立教学院創立 150 周年記念事業の一環として実施しました。立教大学の学生はもとより、協定関係にあるソウル大学校及び北京大学の学生においても、立教学院及び立教大学の歴史、及びその果たしている役割について、理解を深めるよい機会となりました。オープニングセレモニーでは、中国大使館及び韓国大使館からの来賓による祝辞とご挨拶、そして参議院議員による基調講演を賜り、華々しく幕を開けることができました。
今回はテーマに「アジアにおける次世代のために、災害に強い社会をどうつくるか」と掲げ、過去の被災経験を通して、様々なバックグラウンドを持つ人達を災害弱者としないためにはどのような社会を思い描けるのか、また現代社会直面する喫緊の課題である災害マネジメントに焦点を当てました。被災者の視点、困難を抱える方々の視点、言語の障壁、行政の視点等は、防災、被災者支援、復興支援を行う上で非常に重要です。近年、東アジア地域では大規模な自然災害が頻発しており、その影響は私たちの生活に深刻な打撃を与えています。このような状況下において、私たちは災害に対する備えを強化し、地域社会全体で協力して乗り越えていくことが求められています。
ACEは、文化的に近いアジア圏の学生たちが協力し、共通点を見つけつつ、それぞれの多様性を尊重し合う点が特徴です。今回は、講義、グループワーク、フィールドワーク、異文化交流に加え、ファイナルプレゼンテーションはスキット形式で行ったことで、プレゼンターはより当事者意識を持って発表し、オーディエンスは参加者として積極的に内容に関わることで、単なる知識の習得にとどまらず、参加者同士が互いに刺激し合い、国際的な視野を養い、持続可能な社会の実現に貢献できる力を育む、非常に有意義なプログラムになったと思います。
このプログラムで得た学びを、一過性のものとせず、それぞれの国や地域で活かし、災害に強い社会づくりの中心的な役割を担ってもらいたいと期待しています。そして、国際的な視野を持ち、多様な人々を繋ぎ、時には自己を省みながら、持続可能な未来を創出するリーダーになってほしいと願っています。
最後に、本プログラムにご参加ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。